清水研吾 草間麻子

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3月12日 ワイナポトシ(6088m) 登山開始
ガイド同行でないと入山できないらしく、ガイド登山となる。
冬山小屋泊装備、登攀具(アタックザック・ピッケル・バイル・ワカン・ハーネス・atc・カラビナ4・環ビナ4など)アプローチシューズ(普段用トレランシューズ)を用意。

1日目
BC4700mまで車で移動。近くの氷河でアイスクライミング。
想像していた氷河と違い、アイスではないザクザクな感じでがっかりする。
ガイドのロープワークの怪しさに(半マストがグルグル巻いただけだったり、ビレイ中に支点からロープはずしたり)驚く。

2日目
HC5200mまで登る。HCにもしっかりとした小屋がある。
息は切れるが体調は良い。
まだ雪はなく、気温も5℃~10℃くらい。暖かい。
昼くらいに到着し、食事。
山頂アタックが午前1時開始(日が昇り気温が上がるとクレバスが開き危険らしい)なので支度をして休む。
午後6時くらいに夕食を取る。またもや頭痛。
今回はためらい無くダイアモックスを1錠服用。
1時間後くらいに大量のおしっこと共に体調が回復。驚くほどの効果だ。
そのまま熟睡。

3日目
午前0時起床。軽く朝食を取り、1時くらいにアタック開始。
登攀具を身につけ、アタックザックに最小限の道具と食料を背負う。
気温はー10℃より少し暖かいくらい。
小屋を出てすぐにアイゼン着用、アンザイレンする。ガイド・草間・清水の順に繋ぐ
登り始めて1時間辺り、遠くで雷鳴が轟く。気にせず登る。
だんだん雷鳴が近づく。光と音の間隔が短くなってくる。風が出て、雪が降り出す。
ガイドがこれ以上は危険だと促しだす。僕は登りたいと伝える。
様子をみながら登る。
突如辺りが真っ白に光り、同時に爆発音が炸裂する。近い。
ガイドがもう無理だと言う。当然だと思う。
急いで引き返す。何度も光と音が炸裂する。閃光と共にヘッデンが突如切れる。何も見えない。
ヘルメット越しにもビリビリする。雷で漏電したのだろうか。足元も見えない。
風雪も強くなる。
必死で引き返す。雷鳴のたび、何度も視界が一瞬だけ回復する。
ひたすら引き返し、他パーティーと合流。
金属類を置き、離れた所にうずくまっている。
ガイドの持っている金属の棒が青白く光っている。
全員金属類を離し、うずくまる。じっと耐える。
しばらくして、弱まった頃合をみて動き出す。

HCまで撤退。アタック1回目、敗退。

<以上、原文ママ> 代理投稿 M