記:松下
メンバー:首藤、寺澤知、小林佳、坂口、松下

11月30日22時に京都駅で待ち合わせ、首藤H-RV号に乗車。さすがに5人分の荷物を載せるのは一苦労。あれやこれや考えパズルのように積み込み、ガソリンを入れ中西邸でテント類を借り、いざ出発。高速にてトイレ休憩を取るも翌朝3時には無事到着した。そして駐車場にてテントを張り、雪上訓練に備え睡眠をとった。

1日目

 6時頃ごそごそと皆目を覚まし始めるが、起きたのは私が最後だった。半分寝ぼけたまま朝の支度を済ませトイレに行った。そして皆でテントを片付けた。そんな時

寺澤さんや小林さんから

「松下さんは、B型よねー。」

と言われた。

「何故だ、何故すぐに僕の血液型がばれるんだ!」と思いつつ、昨日から今朝における自分の行動を振り返った。あまりにもマイペース過ぎたのだろうか。初めての泊りでの山行、

「協調性を大事にせねば!」と少し反省した。(笑)

その後バスとゴンドラを乗り継ぎ一路山の駅へ。ゴンドラを降り、外へ出ると下界とは違い一面が雪だった。ふかふかの雪の上をアイゼンをつけて歩くのは初めてであったが、最初はアイゼンをつけずに歩いた。しばらくした後アイゼンをつけた。そしてズボンを破らないよう気をつけながら歩いた。

たくさんの荷物と慣れないアイゼン歩行に戸惑いながらも少しずつ歩いた。しかし思っていた以上に、私は体力のなさを痛感する事になる。途中冗談のように首藤リーダーから、

「これ、しごきっ!」

と言われるくらい、私の足はふらついていた。斜面において歩行練習や方向を変えるときの加重の仕方など気を配りながら練習するうちに、歩くスピードにも少しずつ慣れていった。頂上付近でテントを張った後、荷物を置き全員で木曽駒ケ岳へ向かった。頂上から見る景色は、一瞬ではあったが本当に素晴らしいものであった。

私にとっては結構疲れた一日目であったが、他のメンバーにとっては大分物足りなかったようだ。テントに戻ってからは、お茶休憩をし今日はこれで終了という事になった。午後4時には少しお酒も入り、床に就いたのは8時前であった。

2日目

首藤リーダーと坂口君は朝7時に宝剣岳へ。私を含め三人で雪上歩行の訓練とビーコンの使い方の実習をした。私にとっては初めてのビーコン、まず原理を簡単に教えてもらい、いざ実習。雪の中に埋めたビーコン、簡単だろうと思ったがなかなか見つからない。しかし何度かするうちに少しコツをつかんだ。そして何となく理解し、少し時間をかけながらも見つけられるようになった。しかし実際の場面であれば、スピードが大事な場面。とても自信をもって救助できるとはいい難かった。また機会を作って練習したい。

その後歩行訓練をし、宝剣岳を無事登り終えた二人と合流。軽い昼食をとり、雪上での滑落停止訓練をすることになった。適当な傾斜を選び、滑落した際のピッケルの使い方を学んだ。実際に少し滑りながらピッケルを斜面に突き刺し、両足を上げる練習を繰り返した。また腰がらみ確保の練習にも取り組んだ。

私にとっては、初めての経験が多かったが、何よりも山に登る体力が無いなと実感する二日間であった。しかし、訓練という形式をとりながらもきれいな景色や山上での様々な経験を先輩経験者と積め、何より実りある二日間となった。今回参加されたメンバーの方には改めて本当に感謝の気持ちでいっぱいです。