ようやく涼しくなってはきたものの,秋が深まった気配すらない陽気。はやばやと,今年一回目の会主催アイトレに出かけてきました。

Y懸尾根の取り付き付近は山の手入れがされたのか,木々が刈られてすっかり明るくなり,見覚えのない景色に変わっておりました。おなじみのタカさん,新人の消防子と3人で,ロープを結び合って登る。タカさん曰く,「あたし,このルートを登ったことないわ。」・・・いや,そんなはずは・・・

消防子は,アイゼンの爪で岩を登った経験がほとんどない。時折ウンチクを垂れながらのろのろ進んで行く。最終ピッチ手前でタカさんのプラブーが天寿を全うされ,ばらばらに。山で壊れたのでなくてよかった。ここで消防士が追いついてきた。下から駆け上がってきたそうな。いつもながら,ごっつい奴。

Y懸カシラの岩塔に支点を作って,ロープを垂らした。懸垂下降,登り返しやらクライミングダウンやら。近くに来ていた一般婦女子の一行に横目を使いながら,ことさら掛け声を張り上げて訓練らしいことをしていたが,ふと気がつくと彼女らの声はなし。傾く陽射しに我等4人だけが取り残されていた。
意気阻喪してY懸沢を降り,ホワイトチムニーを覗いてもやはり人影はない。秋の日はつるべ落とし。そそくさと金毘羅をあとにした。