投稿が遅くなりましたが、先月半ばに針の木から七倉まで歩いてきました。束の間の夏休みでしたが、天気も良く久々の気持ちの良い北アルプスを満喫してきました。

・メンバー:T澤、Tsuji、O隅、K瀧
・コース: (記憶が曖昧ですので間違っていたらご容赦下さい)

7/12 扇沢 8:00 8:45大沢小屋 9:00 9:15雪渓11:45針の木峠 13:00 14:30針ノ木山頂 15:00 16:00 針の木峠 (テント泊)
7/13針の木峠 6:00  7:00蓮華岳7:15  8:45最低コル9:00 10:45北葛岳10:50  11:50七倉岳12:00 船窪小屋 12:15 16:15七倉登山指導センター下山

久しぶりの夏の北アルプスへ!!
7月12日(土)
金曜日の仕事を追え、一路、中央高速を飛ばし、豊科で下車。なんと、ETCの深夜割引がいつのまにやら3割から4割引きになっていてラッキー!!と同時に、あまり夜発スタイルで山に来ていない事実を改めて実感(TT)。京都組とは前夜に七倉と扇沢へあがる道の分岐近くで合流、車中仮眠。

O隅さんとは7年振りくらいの再会だったが、お互い、容姿の変化は否定できないものの、会話は全くそのブランクを感じさせず、全く昔と変わらないO隅さんでした(^^)

七倉にK瀧号をデポし、もう一台の辻号で扇沢へ皆で移動。さあ、見上げれば夏空高く、雲も夏らしくなってきて、気分は上場、一同出発!!!!

大沢小屋で小休止し、そこから程なく進むと針の木大雪渓に到着。汗をかき始めた身体に雪渓の冷風が気持ちよい。そういえば、夏にこうして雪渓をつめて登るのは、高校時代に白馬大雪渓を登った以来だ。



登山道とちがって見通しが利くだけに、みんな、それぞれのペースで雪渓歩きを楽しんでそう。途中、雲ががかり吹き降ろす風が強く冷たく、休んでいると身体が結構冷える場所もあったが、2時間半ほどで峠に到着。雪渓まで1時間少しで着いてしまい、雪渓自体も白馬に比べると短いので、気軽に登れるルートとしてお勧めです。

テンバにつくと、今年は残雪が多いようで、山の斜面を削り取ってできているテンバがまだ雪で多くが埋まっている。しかも、小さなテント用のスペースは残っているが、我々、居住&宴会重視型のアライの5テンを張れるスペースは見当たらない。
小屋のスタッフに相談して、小屋横の広場に張ることを許可してもらった。ラッキー&感謝。

テント設営後、頂上を空身で目指すが、登り始めてすぐに雪が出てきた。大雪渓の登りを終え気楽モードになっていた我々(除く用意周到なO隅さん)は、軽アイゼンをテン場においてきたことを後悔。。。しかも、結構、滑ったらまずそうな斜面のトラバースが続いている。夏山といっても、油断大敵。幸い、小屋のスタッフ数名が、恐らく翌週の3連休で登山客が多く入ることもあって、スコップでステップを切ってくれていたので、問題なく通過でき、感謝感謝。アイゼン&ピッケルをもっていればなんの問題ない斜面でも、これらの道具がないと、途端に難しい斜面になることを実感。冬山で何気なく使っているアイゼン&ピッケル君たちにも改めて感謝。

頂上からは槍穂から裏銀座の山々、薬師から立山・剣、後立山は鹿島槍から遠くは白馬まで見通せる最高の眺望でした。丁度、各山々の中心あたりに立地する針の木は眺望もお勧めです。ビールをもってあがってきたけど、帰路の雪斜面を考え、我慢我慢。斜面を降りきったところで乾杯。



(針の木頂上から蓮華岳)



夜はT澤さん手製の、夏野菜カレー。大きなししとう(京都ではなんていうんだったけ?)がピリリとアクセントになり、本当においしかった。各自持ち寄ったお酒で宴会。夏山のテントでの宴会は至福の時間。ひょっとして、この瞬間のために山に登っているといっても良いかもしれないな~。辻さんの意外?な多趣味話に花が咲き、O隅さんはほんと何も変わっていないな~。T澤さんも変わらずだね!?

7月13日(日)
扇沢の駐車場ゲートが17時に閉まる(と思い込んでいたが、それは入庫だけの勘違であることが後で判明)ため、遅くとも七倉には16時には降りていたい。逆算し、朝6時にテン場を出発。夏山の朝はいつも気持ちが良く、気分上場。
1時間ほどで蓮華岳に到着。道中、砂礫地帯が続き、コマクサの群生地が至るところに見られた。こんなに惜しげもなくコマクサが生えているのは初めての経験。多分、燕の数倍の規模で見られるので、コマクサを求めている人にお勧めです。
途中、T澤さんが白いコマクサというのがごくまれに見つけられるというので、みんな道中探しながら登るも、そう簡単には見つからず。

蓮華岳の山頂で小休止後、北葛岳へ向かって降りる途中、自分は先に進んでしまったので見られなかったけど、T澤さんが白いコマクサをついに発見、あとで写真で見せてもらったけど、本当に綺麗でした。白コマクサ探しを諦め、先に一人でトコトコと下ってしまったことに後悔。辻さんもO隅さんも本当に高山植物が好きなようで、色々な高山植物を見つけては、立ち止まり写真をとっていました。





最低コルから、北葛岳と七倉岳を経て船窪小屋へ。結構、アップダウンもあり思ったより長かったな。けど、蓮華岳からの道中4時間、すれ違った登山者はたったの1人と、我々だけでこの山域を独り占めしているような感じすらしてしまう、静かな静かな山々でした。



(七倉岳手前から、蓮華岳と北葛岳を振り返る)



(針の木)

船窪小屋では缶ビールで昼から乾杯。小屋はチベットのタルチョーがかけてあったり、小屋の中には囲炉裏があったりととても風情たっぷり。聞くところによると結構、玄人好みな小屋で有名らしい。確かにいつかゆっくり泊まってみたい気にさせる小屋でした。

小屋からはひたすら七倉目指して下る下る。コースタイムは4時間となっていたけど、そんなにかからないと見てたら甘かった。途中、自分にとって最初の冬合宿だった唐澤岳北尾根を懐かしく目で追いながら下山。急坂で足元もあまり良くなく、多少の小休止はしたものの、しっかりと4時間かかり七倉に到着。

扇沢に辻号を取りに移動し、途中ハプニング?!もあったものの、薬師の湯で汗を流し、大町温泉郷の喫茶店のようなところでおいしいチキンカツを平らげ、終了。

今、こうして海外出張先から書いていますが、振り返れば、本当に夢心地の短い夏休みでした。10月に帰国するころは、アルプスはもう紅葉真っ盛りですね。また、みなさん、是非、お気楽な山歩きにお付き合い下さい。