夏合宿に向けた体力トレーニング、ということで、
『比良日帰り縦走どこまで行けるかな大会』 やってきました~。
いや、このタイトルは、今勝手につけたのですが。

前夜のうちから、比良山脈南端の霊仙登山口へ行き、テント泊。
できるだけ長時間行動する為に、当日は日の出とともに出発して、
比良山脈を北上しようという計画。

朝。白くたなびく朝モヤと、鳥の声が清々しい。
この計画を思いついた時は、「この暑い時に比良縦走なんて、
なんとも辛い苦行になるに違いない。ウシシシシ。」
と企んでいたのに。
あれ? なんだか拍子ぬけするほど気持ちいい。

いきなりの急登にもちろん大汗はかいているが、
樹林の中も、稜線に出てからも、立ち止まると吹き抜ける風が
とても冷たく気持ちいい。まるで冷風扇のよう。
こんなに気持ちよくてはせっかくの体力トレーニングが!!!
密かに、ぐんぐん気温が上がり、むしむしと暑くなり、
どうか辛く苦しい山行になりますように、と空に願いながら進んだ。
午後からはカーっと太陽が出て晴れてきたが、一日を通して
なんとも清々しいお天気だった。

それでも。
12時間歩き続けるということを体験したこと。
好き勝手な時間に休憩をとらず計画的に行動したこと。
行動食や水分を上手く取りながら行動したこと。
新人さんも含めた7人という大所帯でペースを合わせながら、
チームワークをもって行動したこと。
いろいろと、よい訓練になったことと思う。

途中で下山するメンバーが出るかもしれないと想定していたが、
一人の脱落者もなく、全員そろって元気に予定通りのルートを
完歩することができたことは、嬉しかった。


それにしても、一日で長い距離を歩き抜いたので、
移動するにつれて刻々と変化する周りの様子が楽しかった。

南比良独特の、ぽこんとまぁるい笹山たちから始まり、
雑木のすばらしい林の中を抜け、
金糞峠が近付いてくる頃には古代的な雰囲気の台杉の森を、
北比良に入ってくると土質も変わり、巨石もコロコロ、
足元にシダが生えてきてなんとなく亜熱帯風になり・・・。


そういえば、私、雪のない比良を歩くのはずいぶん久しぶりだ。
新人の頃、山といえば比良だった。
女子だけでも電車で行ける近場の山。縦横無尽に伸びる登山道。
楽しくて隅々まで歩きまわった。

初々しかったあの頃、比良で一緒に青春を過ごした
あの人やこの人や私のことを思い出しながら、
ホッケ山にも、蓬莱山にも、金糞峠にも、あそこにもここにも、
比良には微笑ましい思い出のエピソードがいっぱい詰まってるなぁ
と、じんわり楽しく思い出しながら歩いた一日だった。

比良さん、今回もありがとう。
お世話になりました。