日帰りで行けるはずの荒島岳。
二日かけてもたどり着けませんでした。


【小荒島岳から眺める荒島岳。】


<一日目>
サンダーバード1号に乗って、越美北線勝原(かどはら)駅へ。

晴れ間は見えないものの、無風。
前日までに雪はたっぷり積もってるはず。
寒さは緩んできたみたいだし、絶好の縦走日和。

一般ルートの勝原スキー場ではなく、その二本西の尾根に取り付き、
△1040.3〜小荒島岳を経由していこうという計画です。
さすがは地形図フェチが考えるルートです。

まずは△523の手前の林道を目指します。

山に足を踏み入れて、すぐにスノーシューを装着。

そう、あれだけ「スノーシューなんて要らな〜い。わかんが好き♡」
と言ってたあの人も、とうとう最新スノーシューを手に入れたのです。

急斜面をひたすら登ります。
・・歩きにくい。

斜面は急だけど、雪はしっかり締まっているので、
むしろつぼ足の方が歩きやすいんちゃうん・・・。

気付いているのに、スノーシューで歩き続ける私達。

歩きづらいし、歩いても歩いてもなかなか林道に出ません。


そう思って上を眺めていると、なんと!!
兎がいました!

兎に遭遇するなんて、考えてもいなかったので超ラッキーです。

そんなラッキーな出来事の後、まもなく林道に到着しました。
もうお昼時でした。

素直にスキー場から入って、林道を歩いて来た方が早く着いたと思われます。

そこからははっきりと尾根が分かったので、前進あるのみ。

途中、空が明るくなって麓が見渡せました。



この日はシャクナゲ平どころか△1040.3にも全く辿りつきませんでした。

<二日目>
快晴無風の朝!
暑いくらいです。

テン場からの眺め。


歩き始めた斜面からの眺め。


さいこ〜。




△1040.3を直登するのはしんどいので、トラバース気味でコルをめざしました。

が、私の伝達が悪く、平行に進んでしまったため、
ちょっと急な斜面をトラバースする事になってしまいました。

先行する二人がせっかくラッセルしてくれた道も、
しっかり踏み込まないと滑りそうでこわい。
現に、片足一歩分くらいは何度か滑ってしまいました。
トラバースは苦手だな〜と改めて認識しました。

それにしても、動物と私達以外の足跡がありません。

小荒島岳頂上でやっと風が出てきたけど、陽射しはあったかいし、
なんといっても荒島岳の美しいこと!



ただし、どうやら登頂は難しい時間でした。
そして、自分の体力を考えて、二人に行ける所まで進んでもらい、
私はシャクナゲ平で待機する事にしました。

せっかくここまで来たのだから。
そう思ったけれど、時間はぎりぎりだったので、絶対にバテずに歩く必要がありました。
下山して、やっぱりあの場所で待機していてよかったと思います。

二人が戻ってきて、後はひたすらスキー場へと下山。


夕焼けもきれいでした。


お天気も雪質もよかったし、
ラッセル、トラバースにそれから読図。
まだまだだけど、いつもより分かりやすくて面白かったです。

<カヨコ>

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<写真追加 byとん>

 ↑
忍さん、「あぁ、あと一歩で荒島岳~!」のポーズ。(笑)
(引き返し地点にて)

わざわざトレースのない尾根を選び、さらに、「急がばまわれ」のようなルート取り。
新人の忍さんは登頂できなくて残念そうでしたが、(ゴメンね!)
急斜面、緩斜面、トラバース。いろんな雪質。
スノーシューが直登でどのくらいの斜度まで耐えられるのか?
スノーシューでの足の置き方は?
ほぅほぅ、と新しく学ぶものが多く、楽しかった。
ヨチヨチ女子3人、たくさんの雪と戯れ、よい歩行練習になったのではと思います。

シャクナゲ平にて、一般登山道と合流。
「2時半に戻るね」と約束時間を決めてシャクナゲ平にカヨちゃんを残し、
忍さんと私はいよいよアイゼン・ピッケルに切り替え、急斜面を荒島岳へ向かう。

時間切れで、あと一歩及ばなかったものの、
ぐんぐんと高度が上がるにつれ、見える景色も変わり、気持ちよかった。

シャクナゲ平からの下りは、道路のように掘り固められたトレースをたどり、
2時間ちょいであっけなく下山。

今回、登頂はできなかったけど、人のトレースを辿ってピークハントするよりも
内容の濃い山行だったのでは?と思う。

あと15分。
朝のテントでのんびりしすぎた時間を思うと、やっぱりもったいないけどね(><)