あけましておめでとうございます。
新年早々、風雪と寒波にやられました。実力不足。

計画では、越百山から木曽駒までスムーズに行けば4日間で抜ける予定でした。
結果は、1日目:越百山、2日目:越百山手前 3日目:撤退下山となりました。


稜線に出ていないのに、風が強い。寒い。ひとりラッセルで、もがきながら、次の山はスノーシューとやらを絶対に買ってやる!!!とブツクサ言っているうちに、手足の感覚がなくなり、たのむで、もう凍傷は嫌や…選りすぐりのこだわり装備やのに…なんでやね!

こんな位では、今までならんかったぞーってなことを思っていても、現実には、少々感覚がないのだから、まずい。右の親指が凍っている。

 森林限界に出たところで、11時30分。時間がかかりすぎている。ここでこんなに吹雪いているのなら、
稜線上はどんなだろう、とにかく予報どおりの寒波に心が揺れ始め、身の危険を感じ、
本日の行動の中止を決める。

テントの中で考えがグルグル巡る。1月2日まではこの天気が続くんだろう…。
進めなくもないが、かなりの状況になる…なんか嫌な予感…。また2年前に越百山稜線で暴風により3日間停滞を余儀なくされ、遭難騒ぎになった知人のことが甦る…。
いやジリジリ進める。
日数を使い切って千畳敷に降りるなり、檜尾根から下ってはどうか? 気合入れて、進むのはいいが、ひどく凍傷にやられたり、寒気にやられたら元も子もない。

考え出したらキリがないくらい怖さが充満してきた。そこまで無理して進まなくてもいい。
あぁ根性なしや。どうなんやホンマに。自分の力量は如何ほどか? 
あの人なら、あいつならドウ判断するだろう?ここで撤退することで、チャンスを失っているのではないか? 

撤退するのは妥当だと思う反面、ただ怖気づいただけやのに適正な判断だなんてベールに包んでるだけなんかなとも思える。ともかく、明日朝、改めて見極めようと就寝。

あさから、一層ひどい。用意を済まして、1時間程度、悶々としながら待機する。

やっぱこらあかんワ、俺、ぜんぜんあかんわ…これから待ち受ける世界にビビってきてると下山にかかりました。

また、出直し。まだまだ、感覚がつかめてないんだな。
計画だけでなく、体作りも技能も判断も身のこなしも、これをガッチリ掴まないと。

とくに進退の判断の感覚。


【話はかわりますが】なんとか降りてきて、小屋前で、壷っていたら小屋の主人が帰り支度をしていて、一緒に下ろうと言われる。それもつかの間、“わしが先にあるいたら、勉強にならないだろぅ、先に歩いてみぃ”と言われる。
改めて認識したのだが、主人いわく、“30年この山に行き来しているが、登りは迷うことはないが、下りは、迷うことがあり難しいんだ”と教示を受ける。上りは高みや尾根を詰めて行けば良いが、下りは、下る方向の選択肢が無数にあるからだと。あぁほんまにそのとおりやなと。
それと標識は2合目くらいまでは付けないんだと言われていた。何でですか?と訊いたら、1~2合目でつけてしまうと、ド素人が上ってくるからだと。なるほど、なるほど。

下っている最中に1日目に抜いたパーティーが上がってきた。昨日は沈殿していたとのこと。小屋の主人は、燃料や食糧を十分持ってきているのかと?悪天のことを伝え、半分止めときやの調子で話をしているが、ここまで降りてくれば天候も良くなっていて、リアルに上部の天候が悪いことをは感じられないようで、進んでいった。

下まで降りてから、御主人が言うに、あと二日は荒れる。今日下山を決めたことは、大正解だと。けど木曽駒まで4日で抜けるなんざ、計画が甘いわと一蹴された。