★日程  2006年4月8日~4月9日
★参加者  tuji、やっちゃん、N野さん、たかさん、とんちゃん、あお、ichi

山スキーと歩きの合同隊で焼岳に臨み、無事山頂を踏んで、重いながらもこの時期想定外の新雪滑降を楽しむことが出来た。


8日 中の湯-下堀沢右岸尾根

中の湯945-釜上1015~1040-唐松橋1100-下堀沢1140~1200-右岸尾根1725m1305

予報どおり小雨がしょぼしょぼと降るなか、沢渡岩見平Pで高山行きバスに乗り換えて中の湯に降り立つ。ここは雪。

新しい釜トンネルは板を背負って抜ける。乾いたきれいなトンネル。

釜上は降ったばかりの雪が県道をおおいシール歩行が可能。重いスキーを嬉々とザックからはずす。すこし陽射しが出て天気は回復傾向だ。大正池末端の唐松橋を渡り、下堀沢へ続く林道に入る。土石流の監視小屋の前で休憩。

右岸尾根に末端から取り付く。表面がクラストした急斜面は、スキーの我々はジグザグに疲労し、ツボ足のふたりは踏み抜きに四苦八苦。とんちゃんがもがく姿をそばでニヤニヤ見てたら怒られた。あおさんが良く頑張って先行してくれる。

急斜面を頑張ると標高1700mくらいから一転、緩斜面の広い樹林帯になり、時間は早いがテントを張る。


9日 テント-焼岳往復-中の湯

テント700-2030m835~850-2317m1005~1020-焼岳1100~1110-2317m1130~1200-テント1255~1345-下堀沢1415-中の湯1525

 

好天の予想に反して朝まで雪が降っており、テントをたたくカサカサいう音が気になって、寝覚めはいまいち。
昨日の踏み跡はすべて消えて20cmくらい積もったかな。
でも、出発時には雪も止んでおり、好天に向かうようだ。ここからは森林限界までずっと緩やかな樹林帯なので、気軽に楽しく登っていくことが出来る。



 

ずっと、N野さん、tujiさんに先行していただく。ありがたい。

振り返ると霞沢岳の堂々とした姿がとても近い。木々は昨夜の雪で霧氷っぽく白化粧をしており、幻想的な景色をなしている。 登るにつれ蝶や穂高も見えてくる。



2000mを超えたあたりで小休止。中の湯から何人か上がってきた。
主稜を忠実に登り、2317mのピークに出ると西からの強い風が吹き付ける。ここで板をデポし、アイゼンに履き替え、焼岳を目指す。声の聞こえていたパーティはすれ違いで降りてきた。
アイゼンを利かせて南峰に向かう。


ぼくらで独占の山頂。

槍、穂高、笠から黒部五郎につづく稜線、蝶、乗鞍、白山・・・・。素晴らしい展望に息を飲む。寒いのでビールは飲まない。
美しい山並みをしっかり眼に焼き付け、10分ほどで下降開始。
板のデポ地点で、遅ればせながらビールを開ける。
これだからヤメラレマセン。



下堀沢には稜線から切れた新しい雪崩の跡がずっと下まで続いている。尾根上には顕著な弱層は無いが、気持ち悪いので広い斜面は避け、樹林の間を縫って降りていく。こんな時期に、自分のシュプールを残せるとは思っていなかったので、みんな歓声モノである。



N野さんは安定姿勢のテレマーク、やっちゃんは優雅に美しさを表現、tujiさんは力強いきっちりターン。たかさんも無難にこなす。歩き隊はスノスコセードを試みていたが、ちょっと傾斜が足りなかったみたいだ。

めいめい楽しく下っていく。あっというまに山頂が遠くなる。



テントに戻って、撤収・パッキング後に、しばらくお茶の時間。

笑みがこぼれる。



下りの急斜面は重くなった雪と狭い樹間に悩み、木にぶつからないよう、なんとか下降。



県道の途中から携帯電話でタクシーを予約。長い釜トンネルも下りは楽々。トンネルを抜けると、そこは車の行き交う下界。待っていてくれたタクシーでドライバーだけ沢渡に向かい、車を回収して中の湯で待つメンバーを迎えに。

坂巻温泉の香りの良い湯にのんびり浸かって、楽しかった山行を振り返り、また次の山スキーに思いを巡らす。

参加のみなさんどうもありがとうございました。

おわり