雪上訓練で立山に行きました。先発隊7名は、初日に雨の中でびしょ濡れの雪上訓練となり、夜は「すき焼き」の奪い合いの後、水びたしのテントの中で寒い夜を過ごしたそうです。翌日は、室堂で後発隊と顔を合わせて雄山に向かうも、頂上はガスっていて何も見えなかったとのこと。

後発隊2名は、入山日こそ時折ミゾレ混じりの天候でしたが、先発隊のテント跡地には、流水溝と風よけブロックが残っていて、テント設営後はアイゼン歩行・ピッケルワークの訓練をして、居残りのS君と合流しました。

夜の「おでん」は食いきれず、隣のテントの学生におすそ分け。朝は快適なゴアテントで目覚め、チーズ風味のトマトリゾットを堪能してから出発。風が弱く暖かい春山のような好天の中、雄山に登頂し一の越で滑落停止訓練ができました。

雪上訓練に参加した新人の皆さん、ひどい山行で冬山にビビり意識を高めるか、快適な山行で冬山をナメて思わぬ墓穴を掘るかは、アナタしだいです・・・。

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 好天の中、雄山の祠に到着

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 立山三山の稜線と剱岳

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 雄山から剱岳をバックに

 金欠のワタクシは、今回、タイツ+ジャージ+ゴアのカッパで行こうかと思いましたが、某大手スキー用具店のセールで買ったポリエステルの下着が、どうも汗抜けが悪く冬山で汗をかくとかえって寒い。

迷った末、その昔、愛用していたウールのズボンで行くことにしました。ところが立山駅でウールのズボンなんか履いているのは私だけ。お金持ってる中高年だけでなく、学生さんまで最新のクライミングパンツで決めています。「カッコ悪いなあ~」と思っていると、S嬢から「Nさん、普段着で立山に登られるんですか?」と言われガックリきました。(これでも、幾多の登攀を支えてくれた愛着ある登山ズボンなのですが・・・)

近年、機能性とファッション性を兼ね備えたウェアーが次々に発売され、「冬山はドライウェアーが基本・・・」とか、「濡れを考えると、やはり下着はメリノウールが良いのでは・・・」とか、会員の間でいろいろ話題になっています。

口に出すと角が立つので言いませんが、「オマエらウェアーの素材うんぬんをほざく前に、耐寒訓練で身体を鍛えるのが先やろ!」「山ヤが街中でコートを着るなど言語道断! 薄手の上着と半袖シャツの2枚で十分。夜は布団一枚、雨戸開けっ放しで寝ろ!」と、心の中で思っています。 (ナッキーニャ)