日時:2017年12月29日〜31日
メンバー:くら、かし、こ(R)、こ(K)、他

2017年の冬合宿として遠見尾根から五竜岳へ行ってきた。
強風と悪天により大遠見山付近で撤退となった。

29日朝に京都を出発。この日はスキー場のリフトで地蔵の頭まで上がり、小遠見山付近で幕営の予定。
北陸道を延々と走り、14時過ぎに白馬五竜スキー場に駐車。
リフトを降りたのが15時頃となり既に夕方の様相。

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スキー場に場違いな登山者がリフトに乗る。

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地蔵の頭から少し下ったところでテントを張っているパーティーがいた。

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先行者のトレースは無し。
なかなかのラッセルに6人交代で進むもあまりスピードは上がらず。

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明るいうちに小遠見山まで行くのは無理そうなため、途中の尾根上の平坦なところで幕営した。
テントを設営中にも雪があっという間に積り、深夜の雪かきを予感させた。
この日の夕食はピラフ、ポテサラ、スープ。おつまみのチーズが美味しかった。
21時頃に就寝するも、しばらくしたら顔面に衝撃を感じて目が覚める。
ものすごい風に煽られたテントの壁が、周期的に顔を圧迫してくる。ここからこの夜はほとんど眠れず。
風音も凄まじく、本気でテントのポールが折れるか心配になったが、翌朝見ると案の定ポールはぐにゃりと曲がっていた。

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翌朝外に出ると、ガスの切れ間から青空が覗いているものの、ものすごい風。
テントに積もった雪は風で飛んでしまったようだった。

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尾根上はところどころラッセルが必要だが、とにかく風が強い。
視界があったからまだ良かったものの、11月の立山雪訓を彷彿とさせた。
予定ではこの日に西遠見付近までテントを上げることになっていたが、どこまで行けるのか・・・という雰囲気。

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行動中は水やレーションを口にする余裕はなく、中遠見山の手前の斜面を整地して大休止。
ここまで来るのにかなり時間がかかってしまい、また、明日以降の天気予報を考慮してここをC2として明日下山することに。

テントを設営していると続々と後続パーティーが通り過ぎていったが、後ろの方のパーティーはツボ足で歩いている人もおり、複雑な心境になった。
時間が余ったので、行ける所まで空身で先に進むことにした。

先行パーティーのトレースがある上、空身ということもあり、足取りは軽い。
このまま西遠見まで行けそうな勢いであったが、先頭パーティーの姿を見ると、ラッセルにかなり苦労してそうであった。

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あまり先に進むと戻るのが大変になるので、大遠見山の手前で写真撮影をしてテントへ戻る。
この途中も風が強く、途中途中で足を止めて風をやり過ごしながら歩く。

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帰って来てから雪洞を掘ったりして過ごす。

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夕方になると稜線のガスが晴れてきた。

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夕食はすき焼き。たらふくいい肉を食べてから、宴会ではKSMT氏の猥談で盛り上がった。
この晩は雪洞組とテント組に分かれて就寝。昨夜の風が嘘のような静かな夜を過ごした。
朝起きると雪洞の天井が予想以上に下がっており、匍匐前進で脱出。柔らかい雪ではもう少し天井を高く設計すべきだった。

3日目の朝は天気がよく、稜線の山々がくっきりと見えた。

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五竜岳はまだまだ遠くに聳えていた。

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帰りはトレースバッチリであっという間に下山。
道の駅小谷の温泉と食事で回復してから大晦日の北陸道で帰京。
残念ながら五竜岳はおろか、主稜線に上がることも、白岳を踏むこともできなかった。
思えば、初日の夜の爆風に心が折れていたのかもしれないし、先行パーティーのトレースがあれば、多少結末は違っていたのかもしれない。
しかしそれらも全て結果論に過ぎず、冬の後立山の気候の厳しさ、山の大きさ、景色の美しさを体験できたことをもって、今回の合宿の個人的な収穫としたい。
遠見尾根から左手に見えていた、鹿島槍北壁の圧倒的な姿が印象的だった。