又剣谷のつづき。
日時:2014年5月18日(日)
場所:台高 大又川 西の谷
メンバー:又剣谷といっしょ

大阪の某沢登り系団体の人と沢登り。
今回のリーダーはまんまさん。つよい。好きなものは垂直藪漕ぎ。他にO氏。まんまさんに毒されていて3月の前鬼川で泳ぐ。もう1人はまんまさん仕事仲間の方。まんまさんの平日山行要員として養成中。

タープとかテントを張ったけど結局焚き火の周りで寝てそれを使わない沢屋たち。
あんなにあった焚き木も夜中に誰かが起きて鋸で切ったりしてほとんど燃え尽きている。もちろん乾いてない沢靴は冷え切っていてそこに足をいれるのはかなり不快だが、この不快さも沢にきたなぁと実感する時だ。

また火を熾して、うどんをすすって出発。
車で西の谷に移動する。今日も快晴、沢日和。5月っていうのはけっこう沢のシーズンとしては暑くもなく寒くもなくかなり良いシーズンなんだなーと思った。
林道も最後まで突っ込まず、途中で止めて入渓点まで歩く。

発砲注意の幟

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入渓すると釜が大きく、きのうといっしょで釜をへつったりする。やっぱりアクアステルスは岩にはかなりびったりと張り付いている気がした。

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かなり大きめの釜を持った滝がでてきて、泳いで突破する。ザックを背負っていろいろ着ているとやっぱり体が重いし水も冷たいので泳ぎにくい。体が芯まで冷える。

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ってことでまた泳ぎ。うーん。5月の水は冷たい!!!
ウェットスーツは必携だなと思いつつ、すいすいと進む。

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とここで直登しなきゃいけない6mくらの滝。バンドを左に斜上しながら行く。リードする?っていわたのでリードさせていただく。残置の軟鉄ハーケンにクリップして強引にマウント気味であがってずりずりと落ち口へ。

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そして少し歩くと西の谷にかかる大滝の1つに到着。

DSCN6033 うーんスケールがでかい。どうやって巻くのかなとかなんとか思っていると、リーダーがどんどん滝身に近づいていく。偵察かな?

DSCN6046 と思ったらなんか登れそうなんだよなーと言っている。正気か?正気なのか?たしかに滝の側壁が登れなさそうなこともないが、滝の飛沫があたってみごとにテラテラでぬめぬめ。結局リーダーがリード。アングルを決めて次に土をハンマーでほじくってキャメロットを決める。すさまじい…。沢屋の本領ここに有り。

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おそろしいラインどりでみんなテンションが上がってきた。リーダーから「落ち口を狙え」とお言葉をもらい3ピッチ目は落ち口を狙いながらズルズルの斜面を四つん這いになって登る。

こ、ここは!見事に滝の落ち口へバンドが続いており、キャメロットの#1.0が効きそうなクラックが走っている。
リードをさせていただき、キャメロットをバチーンときめてハンドジャムをきめて落ち口へあがる。立ち木でピッチを切ってみんなをあげる。楽しい!ここらへんからリーダーが「神のバンドだ」とか神だとか口にし始める。

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つづいて2つ目の蛇の目滝。ここはどうやっても側壁には手がでないので、遡行図通り左から巻く。

DSCN6085 リーダーは神のバンドがあると信じて止まず、落ち口へダイレクトに突っ込むルートを選択する。
2ピッチくらいあがるとなんかよくわかんないクラックが。体がすっぽりの入って奥行きが4mくらいあってひんやりした風が中から通る。
隙間に目がないリーダーがニヤニヤしながら体を挟まりながら超える。カムが大活躍。

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きっとバンドがあるってことでうっすらと斜面に踏み跡のような踏み跡じゃないようなところをトラバースして落ち口を狙いにいく。立ち木にランニングをとりながら行くが足元がスパッと切れてズルズルで怖い。難所を少し越えてロープの長さがあと5mくらいになったところで滝の落ち口が見えてきた。
お、これは!と奇跡かと思ったが落ち口の上には幅広の6mくらいのどでかい釜をもった滝がありどうやってもその滝も直登できなさそう。

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バンドはあったけど、上部の2段目の滝に阻まれあえなく敗退。しぶしぶ戻って大きく高巻く。

 

高巻もなかなかの大巻できのうの下山で苦労させられたすべすべの葉っぱが斜面にのっており肝を冷やす。おおお。
途中、小さな岩屋に焚き火跡を発見する。高巻きに失敗してビバークした人なんだろうか…。怖い。私たちもそうなる可能性も大いにありなんだか顔から汗がひくような気がした。

トラバース気味に行くと沢にいったん出てさらに小さい尾根を越すとどでかい滝がでてきた。なんやねんこれは。

DSCN6105 やっとトラバースが終わると沢に降りれるような斜面を発見し、懸垂2ピッチで沢に下りる。やはり蛇の目滝は2段になっているようだった。もう時間も時間だったのでそのまま反対の斜面を登り返し林道にたどり着いた。

林道から対岸の自分たちがトラバースしてきたであろう斜面はただ垂直でようあんなとこいったなぁと思わずにはいられなかった。
いやー疲れた疲れたと林道を下りながら、今日の活動を振り返る。あんだけ高巻きに苦労したのにまた下山で沢の予定の話とかをしている。

なかなかビビっとくる良い沢登りだった。またやりたい!
いっしょに沢にいってくれた、方々ありがとうございました。