日時:2017年8月15日~17日
メンバ:コ、カ、他2

海の日の3連休に会の後輩と、その大学ワンゲル部の先輩2人で、南アルプス赤石沢に沢登りに行ってきました。

連休前日に草津駅に集合して畑薙第一ダム駐車場へ向かうも、非常に遠い。
体感としては、静岡のICで高速を降りてまだ半分という感じ。
深夜2時辺りに到着して仮眠。翌朝は5時起床でバスの列に並ぶも、結構な人数が並んでいる。
嫌な予感が的中し、6時過ぎに来た第一陣のバスにはギリギリで乗れなかった。

そこから2時間ほどしてから来た第二陣のバスに乗り込むも、入渓点付近で降ろしてもらうことができず、
椹島から入渓点まで10分程度歩いて入渓点まで向かう。


006

バスの林道沿いから梯子を使って沢に降りた。
早速赤石沢の由来となったラジオラリアが出迎えてくれる。
このときはよくわからなかったが、今回の水量は普段よりやや多めのようであった。


015

最初こそ普通の河原歩きだったが、すぐに大きな淵が登場する。
渡渉にここまで苦労したのはこれが初めてだった。
高さ1mほどの滝も、これほどの水量では越えるのが厳しい。


025

しばらく続くゴルジュをへつり、泳ぎ、渡渉、ジャンプなどを駆使して突破する。
ジャンプで対岸に移ろうとしたら、着地点で水流に吹っ飛ばされて釜に叩き込まれたりした。


028

泳ぎでは、さすがに1分以上水に浸かっていると寒くなってきて、陸へ上がってもしばらく震えが止まらない。
初日の午前中にしてなんかもう核心ぽい。


038

051

055

079

081

ロープが流されたりしてヒヤッとした場面もあったが、
なんとか下部ゴルジュを越え、取水堰堤に付いたのが午後4時頃。



085

予定ではお昼頃に通過しているつもりだったので、想定よりかなり遅れている。
初日は予定していた地点まで行けず、北沢出会付近で幕営した。

懸念していた雪渓もあるし、明日の天気も不明だし、本当に小屋まで辿り着けるのかしばし議論。
焚き火でペミカンをいただくも、お通夜モード。
敗退の2文字が頭をよぎる。
このまま突っ込んで下山が遅れた場合、仕事を欠勤したらどうしようとか、
椹島まで行けば電話はできるから、体調不良ってことにして有給を取ろうかな、でもやっぱり怒られるかなとかいろいろ考えていた。

結局、明日は門の滝まで2時間程度で着ければ先に進む、無理なら敗退ということが決まった。
焚き火タイムは早々に終わり、19時過ぎには寝る体制に。

翌朝は気合の2時半起き。
しかし早すぎたので、棒ラーを食べてから2度寝し、明るくなったところで出発。


096

門の滝には予定よりかなり早く到着。
その後の巻きも比較的明瞭で懸垂も無く沢に戻れた。
パーティーに少し楽観的なムードが漂う。


107

洞窟の滝も会の後輩が残置でA1しあっさり登る。
自分はフォローで登ってからみんなのザックを荷揚げ。
初日に比べてパーティーとしての足並みが揃ってきて、リズムが出てきた気がする。


114

大ガランもガレガレのトラバースは高度感があり怖いものの、落ちる気はしないのでノーザイルで通過。
懸念していた雪渓も出てきたが、ラッキーなことに端っこの方を通過することできた。
ラジオラリアのナメが非常に美しい。


134

117

122

大ゴルジュの高巻きで少しルートに迷うものの、見つけてしまえばこれまた懸垂もなく沢に降りれた。
この巻道は踏み跡が多くわかりにくかった。
結構高度感もあるが、木や根っこをつかむことができるのでそこまで怖くはない。

12時過ぎに百間洞沢との二股へ着いたときには、この沢はもらったとの思いが確信に変わる。
なんなら百間洞山の家のトンカツももらったと欲が出る。

百間洞沢に入ってからも何箇所か滝が出てきたが、直登できるものが多い。
一箇所ロープを出すもリズムよく進めた。


167

百間洞大滝を左岸から小さく巻くと、源頭の雰囲気となる。
ここから歩くだけだがなかなかへばった。
心が折れそうになったあたりで突如として百間洞山の家が出現。


173

思えば山小屋に泊まるのは今回が初めてだった。

温かいご飯と布団で寝られる心地よさは、快適すぎてなんだかずるいような気がした。
でも今回はご褒美ということにしておきたい。

3日目は小屋を5時頃に出発し、赤石岳までしばらく登ってから、標高差2000mほどの下り。


185

204

南アルプスは北アルプスと違って、森林限界が高いため、稜線から降りるとすぐに樹林となった。
暑さと疲労で最後の方は膝ががくがくになりながら、惰性で下山。
椹島でソフトクリームを食べていたら、バスが出発しそうになったので慌てて食べてから乗りこむ。

帰りは地元、静岡のハンバーグチェーンさわやかに行こうとするも50分待ちとのことで敗退。
みなさんも静岡に来る機会があれば、さわやかに行ってみてください。
50分並ぶ価値があるかは疑問だけど。

アルプスの沢は沢登りを始めたときからの憧れであったし、
水量も普段より多く、決して易しい条件ではない中で成功できて嬉しかった。
これからもアルプスの沢に年1回くらいは挑戦したいと思った。